IBMとDACの提携で企業が抱える課題「7つのC」を解決しマーケティングを加速させるについて
こんにちは、デジタルマーケティングラボの小山です。
2016年2月23日(火)に開催された「IBM Customer Engagement Forum 2016」で、
昨年末に日本IBMとの提携を発表したデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社の徳久昭彦氏が登壇されて、デジタルマーケティングの最新動向と、両社の提携によってどのようなことが可能になるのか、というこ講演の記事が公開されましたので、ご紹介します。
近年IBMは「IBM Marketing Cloud」の活用促進に力をいれていますので、なかなか興味深い内容でした。
IBM Marketing Cloud 機能ハイライト
Silverpop Engage は、行動に基づく深いカスタマー・インサイトおよび直感的なエンゲージメント・エンジンにより、オムニチャネル・マーケティングの複雑さを軽減し、マーケ ティング担当者がお客様がたどる工程 (バイヤー・ジャーニー) の全体に渡って卓越したカスタマー・エクスペリエンス (顧客体験) を提供できるようにします。
クラウドを活用したデジタル・マーケティング・オートメーション・プラットフォーム
企業は、パーソナライズされたエクスペリエンスを自動化し、収益を促進し、投資利益率を向上させ、ブランド・ロイヤリティーを深めることができます。
お客様を獲得し、高度な設定オプションを提供できます。
よりタイムリーでコンテキスト・リッチなお客様とのコミュニケーションを可能にします。
強力な対話エンジン
マーケティング担当者は各顧客と個人的に、またリアルタイムで親しくなることができます。
行動情報および人口統計情報を使用し、マーケティング・ルールやビジネス・ルールに基づいて、パーソナライズされたマルチチャネル・キャンペーンを実施します。
マルチチャネル・マーケティング機能
通信プログラムを自動化することによって、マルチチャネル・マーケティングの複雑さを削減します。
マルチチャネル・マーケティング戦略を発展させ、それぞれのお客様が対話を希望するチャネルでの高度にパーソナライズされたエクスペリエンスを実現します。
行動インサイト
行動がキャンペーンの成果にどのように影響するか、収益、お客様の維持やロイヤリティーをどのように促進するかを把握できるようにします。
これらのインサイトを適用して、より関連性があり、より魅力的な、お客様に関する個人用ダイアログを作成します。
「IBM Marketing Cloud」の機能ハイライトは今後すべて必要な機能です。
前回の記事でも多くのツールのご紹介をしましたが、
「IBM Marketing Cloud」以外にもこのマーケティングオートメーション(以下、MAツール)の分野は、国内外問わず多くの競合プレイヤーがひしめいています。
私個人の見解にはなりますが、日本では「アナリティクスデータ活用の気運」が高まってはいるものの、大多数の企業は、まだ下記の「1」から「2」にやっと移行しようとしている段階であり、それに対応するべき組織体制の構築、人材育成、人材採用を進めている段階であると感じています。
- アナリティクスデータを基にWEBサイトや広告の効果改善
- 全社的にアナリティクスデータを活用してあらゆるセクションで共有
- 全社的にアナリティクスデータを活用することが当たり前の文化
上記の「2」においてMAツールを導入検討する企業が増えてきていますが、導入するだけではうまくいきません。
焦る必要はありませんので、ぜひ社内で導入する前に下記を必ず検討して、実際に実現できる効果的なツールの選定を行ってください。
- そのツールを使ってそもそも今以上に何を改善したいのか?
- お客様とのコミュニケーションあり方や業務プロセスをどう変えていきたいのか?
MA(マーケティングオートメーション)という概念は2000年代に米国で生まれて、日本においては2014年頃からマーケッターの間で注目され、現在急速に広がっおり、近い将来あらゆる企業が活用していく技術であることは間違いありません。
日本の場合は、まだまだ使いこなせてないというのが本音ではないでしょうか。
個人的には、MAツールでは、2006年に米国で創業した、マーケティング専業ベンダーの「Marketo(マルケト)」に注目しています。
日本にも参入してきています。
リードの獲得から成約に至るプロセスを可視化し、自動化させることで、生産性を高めることができる。大企業に限らず、中小企業にも導入している会社は多く、
SalesforceなどのSFA/CRM との連携も出来る。
各企業のマーケティング、広告担当者としては、One to Oneで「人」に適切な情報やきめ細かなコミュニケーション、広告等を提供したいと考えているわけですから、アトリビューション分析もとても重要となります。
アトリビューション分析とは、これまでオフラインからオンラインまでの広告の効果を
分析する技術です。
アトリビューション分析には大きく分けて2つあります。
- オンラインアトリビューション分析
オンライン施策のみの貢献度を算出する - 統合アトリビューション分析
CMなどのオフラインからオンラインまでの施策を含めて貢献度を算出する
分析モデルの仕方も様々で現在採用されているのは大きく分けて4つあります。
成果配分モデル「最初」「中間」「最終」とどのタッチポイントの貢献度を指標化するものですので、Google Analyticsでも設定は出来ます。
初心者の方はここから入るのが良いと思います。
CMをうてるような大企業は、これまでCMの効果なんて、貢献度をオンラインのように数値化するのが難しかったわけですが、アトリビューション分析を行うと各施策の貢献度の指標を作成できるようになります。
CM見て気になって、検索して情報を探して(SEO)、一度検討をして、再度検索してリスティング広告をクリックして、商品購入のような良くある流れがありますが、この場合、どれが貢献度が高いの?ということを指標化するということです。
さて、話は戻りますが、この「IBM Marketing Cloud」の講演で話をされた内容で大きく目を引いたのは、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(以下、DAC)との協業によって、DACグループの既存のアドテクノロジー群と組み合わせて、「IBM Marketing Cloud」との連携を進めて行っているところでしょうか。
具体的には、連携するものとしては下記4つ、
- 日本最大級のデータ量を誇るDMP「AudienceOne(R)」
- LINEビジネスコネクトに対応する「DialogOne」
- Instagram認定広告運用支援ツール「sherpa」
- 多様なプログラマティックバイイングに対応するDSP「MarketOne(R)」
これだけ見るとかなり強力なラインナップ(MAツール×DMP×DSP)ですね。
マーケティング領域での活用としては、データドリブンマーケティングが進んでいる。広告出稿やユーザーのWeb上での行動データ、SNSの投稿、購買データや昔からある属性データなど、さまざまなデータを蓄積して、それをドライバーにマーケティングを展開する概念だ。データ活用の切り口は、ターゲティングや商品・ブランド戦略、集客からファン化促進まで幅広い。
「当社はメディアレップの特性上、クライアント数が約5,000社と膨大です。その中で多種多様な相談を受けているので、企業の課題を『7つのC』として整理してみました」と徳久氏は切り出す。
それらは大きく外部環境の4Cと内部環境の3Cと分けられる。
企業が抱える課題「7つのC」を解決しマーケティングを加速させる~IBMとDACが組む意義を探る (2/3):MarkeZine(マーケジン)
この外部環境の4Cと内部環境の3Cはとても参考になりました。
ぜひ読んでみてください。複雑化している現在の企業の課題がとても分かり易く整理されています。
ただ徳久氏もお話されていますが、
実際に『十分活用できている』という段階には少し遠いかなという印象です。やはり、具体的にどのシステムを使い、どういう人を集めて、外部パートナーとどう協力すればいいのかという最初の体制づくりに特にハードルがあることがうかがえます。
マーケッターや経営陣にとっては様々な情報が見える化できるようになり嬉しい反面、とても大変な時代になってきたと思いますが、ぜひ出来ることから、チャレンジ・活用していきましょう!
それでは最後に、
私の尊敬するドラッカー氏は多くの名言を残されています。
いつも挫折しそうになる時にとても励まされます。
毎回記事では心に残った名言もご紹介していきます。
【ドラッカー氏の心に響く名言】
優れた者ほど、
間違いは多い。
それだけ新しいことを
試みるからである。
by Peter Ferdinand Drucker(ピーター・ドラッカー)
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